アメリカの医療費が高いのは承知の事実ですが、「老後の医療費は平均$300,000以上かかる」と言われているのを知っていますか?ただうまく運用する方法を知っていればその費用の一部を「投資益」で捻出できるかもしれません。
それではこの記事ではHSAのメリットを見てみたいと思います。
アメリカに来てすぐHSAを開設していれば、医療費をすべて投資に回しつつ非課税で複利を積み上げられていた。残念ながらこの情報を正しく認識していなかった私は10年近くもこの口座での運用を放置してしまいました。知識の差は、そのまま資産の差になります。今からでも遅くはありません。
— まずHDHP保険に加入しているか確認してみてください。
Health Savings Account — 知らないと一生損し続けるトリプル非課税の仕組みを解説します。
トリプル非課税とは
HSAが最強と言われる理由は、税制上の優遇が3重になっている点です。
①
拠出時に非課税
給与天引きならFICA税も節約。税引前ドルで積み立て
②
運用益が非課税
株式・ETFに投資した利益・配当に税金ゼロ
③
引き出しも非課税
医療費に使う限り引き出しにも税金かからない
知られていないメリット5選
それではHSAのメリットをもう少し深く掘り下げてみましょう。
- 残高はずっとロールオーバー
FSA(Flexible Spending Account)と混同されやすいが、FSAは年内に使い切らないと残高が消える(use-it-or-lose-it)。HSAは期限なく何年でも積み立てられる。退職後まで何十年でも積み立て可能。 - 65歳以降は事実上のIRAになる
65歳を過ぎれば医療費以外の引き出しも所得税のみ(ペナルティなし)。Traditional IRAと同等の扱い。 - 医療費の「後払いレシート戦略」
今かかった医療費のレシートを取っておき、数十年後に投資利益をまるごと非課税で引き出すテクニック。 - 雇用主マッチングがある場合も
401(k)と同様に会社がHSAに拠出してくれる場合がある。実質タダのお金を見逃さないで。
夫の会社では年間$1,300のマッチングがありました。今年から$1,000に減額。 - 州によっては州税も非課税
多くの州でHSA拠出は州所得税控除の対象(カリフォルニア・ニュージャージーなど一部例外あり)。
他の口座との比較
HSAに大きなメリットがあるのが分かりましたが、他の退職用口座と比べたらどのような違いがあるでしょうか。
最強
HSA
トリプル非課税
拠出控除 あり
運用益 非課税
引き出し 非課税*
ロールオーバー無期限
老後向け
Roth IRA
ダブル非課税
拠出控除 なし
運用益 非課税
引き出し 非課税
ロールオーバー無期限
老後向け
401(K)
ダブル非課税
拠出控除 あり
運用益 非課税
引き出し 課税有
ロールオーバー無期限
*医療費に使う場合の引き出しが非課税。65歳未満で医療費以外に使うと20%ペナルティ+所得税がかかります。カリフォルニア・ニュージャージー州は州税の取り扱いが異なります。投資にはリスクが伴います。個別の税務アドバイスは税理士・FPにご相談ください。
2026年の拠出上限額
それでは最新の2026年の拠出上限額を見ていきましょう。
HDHP(高自己負担型の健康保険)に加入していることが条件です。
- 個人 (Self-only coverage): $4,400
- 家族 (Family coverage): $8,750
- Catch-up contribution (55歳以上のキャッチアップ+): $1,000 /人

ここまで見てみると加入条件を満たしている人ならやらない手はないですね。
次の記事ではHSAの大きなメリットとなる『後払いレシート戦略(Mega Backdoor HSA)』について書いてみたいと思います。

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